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相手の機嫌を損ねない依頼メールの書き方【メール文例付き】

2018年9月19日

依頼メールはマナーと相手への配慮が重要

ビジネス上のやりとりの多くは、メールで交わされます。相手と円滑な関係を結ぶためには、まず「信頼できる人だな」と思ってもらう必要がありますが、メールの文面の良し悪しによっては、相手からの印象が大きく変わり、ビジネスの成果に影響してしまう可能性もあります。

特に、相手に何かをお願いしたいときは、相手の気分を害してしまわないよう、マナーと配慮を持った文面を心掛けることが大切です。

ここでは、相手に何らかの依頼をする際のメールの書き方についてご紹介します。メールの書き方に不安がある人はもちろん、マナーを十分理解していると思っている人も、改めて自分のメールを見直してみましょう。

依頼メールを送る際のポイント

まずは、依頼メールを送るときに気を付けておきたいポイントについて確認しておきましょう。相手に、「えっ?」と思われてしまわないよう、簡潔でスマートな文面を目指すようにしてください。

1 内容を明確に伝える

何かをお願いしたいとき、遠回しに伝えすぎると、いったい何を求めているのかが相手に伝わりづらく、失礼にあたります。

例えば、「A先生に◯月✕日10時からのセミナーに登壇していただきたい。講演料は交通費・宿泊費込みで10万円」という場合は、最初からすべての要素を入れたメールを送るようにしてください。

「セミナーの依頼は受け付けていますか」や、「予算が10万円しかないのですが大丈夫でしょうか」といったように、一部の質問だけを小出しに送ってしまうと、メールのやりとりが長くなってしまいます。

その上、何度もやりとりを繰り返した末に、すでに依頼者の予定が埋まってしまったということにもなりかねません。相手に余計な手間をかけさせないためには、最初から依頼したい内容を明確に、かつ簡潔に伝えることが大切です。

2 なぜ依頼したいのかを説明する

たとえ親しい間柄であっても、理由も伝えずに「◯◯してください」というのは大変失礼です。相手に何かを求めるのであれば、「なぜそうしてほしいのか」を伝える必要があるのです。

セミナーへの登壇依頼の場合は、その人のどのような活動を見て依頼したいと考えたのか、どういった内容を期待しているのかを伝えるとともに、自分たちの立場や在り方についても説明を添えておくといいでしょう。

「ぜひお願いしたい」という熱意をアピールすることは、相手に依頼するときのマナーでもありますし、依頼の成功率を上げるテクニックでもあるのです。

3 リアクションの期限を伝える

セミナーの依頼では、「A先生がダメならB先生」と、依頼を断られた場合のために、次善の策を持っておくのが普通です。また、見積もりの依頼や資料請求などの場合、返答次第でその後の動き方を考えることになるでしょう。

そのため、「いつまでに回答が欲しいか」ということを相手に伝えるのは、依頼する側にとっても、とても大切なことです。

また、依頼される側からしても、返答期限が設けてあるというのは、意味のあることです。「いつでもいいです」と書かれていると、「重要度が低いのかな」という印象を受けてしまいますし、ついつい後回しにされてしまいがちになります。

「◯◯日までにご返答をいただきたい」と明記しておくことが、かえって相手のためにもなると思っておきましょう。ただし、無理な期限を設定したり、「◯◯日までに返事をもらえて当然」といった書き方をしたりするのはNGです。

4 相手への感謝の気持ちを忘れない

相手にお願い事をする際のメールは、あくまでも相手の立場を考えて書くことが大切です。依頼内容・依頼目的・締切りといった内容だけを書くのであれば、「ウェブサイトを見て御社の製品に興味があります。3日以内にパンフレットを送ってください」という文面でも問題がないということになってしまいます。

しかし、これでは失礼にあたるというのは、ビジネスパーソンであれば誰でもわかることでしょう。「恐れ入りますが」や、「よろしくお願いいたします」といった言葉を使いながら、一つひとつの文章を丁寧に書くことが大切です。

依頼メールでよく使われる表現

依頼メールを書く際には、定番の表現があります。よく使われる定番フレーズについて覚えておきましょう。

・お願いいたします

「お願いいたします」は、「お願いします」の丁寧な言い方で、特にビジネスメールや依頼メールではよく使われるフレーズです。

・大変恐縮ですが

依頼するフレーズの前に、「大変恐縮ですが」をつけることで、より丁寧に、へりくだった文面にすることができます。

・~いただければ幸いです、~いただければ幸いに存じます

「お送りください」と「お送りいただければ幸いです」では、どちらが丁寧でしょうか。

「お送りください」も丁寧に思えますが、やや上から目線に感じられてしまうこともあります。命令のようなニュアンスを排除するためには、「お送りいただければ幸いです」とするのがいいでしょう。

目上の人や、お客様に対しては、より丁寧さを出すために「幸いに存じます」「幸甚に存じます」と書くのが適切です。

ただし、「幸いです」は曖昧な表現のため、しなくてもいいと受け取られかねないので、注意が必要です。きちんと締切までに送ってほしいときには、避けたほうがいい表現です。

・誠に勝手なお願いですが

「大変恐縮ですが」と同様に、依頼するフレーズの前に配置することで、表現をやわらげることができます。

特に、単純な資料請求などではなく、「こちらの希望を相手にのんでほしい」という場合や、「締切日までに時間がない急ぎの依頼」などの場合は、このフレーズを使いましょう。

・ご教示ください

相手に何かを教えてもらいたいときに使います。

相手からの返答にもれがあった場合などにも、「◯◯についてはどうなっていますか?」と書くのではなく、「◯◯についても、ご教示いただければ幸いです」と書くことで、相手を責めるニュアンスを軽減できます。

避けたほうがいいフレーズは?

「お願いします」や、「~してください」といった言い回しは、できるだけ避けたほうがいいでしょう。一見、丁寧に見えるため、使ってしまいがちな表現ですが、命令口調で上から目線になってしまうおそれがあるからです。

メールを書いた後、少し時間を空けて読み直してみると、なんとなく印象が良くなさそうな表現が見えてくることがあります。そのようなときは、もう少しへりくだった書き方にできないか考えてみてください。

メールで何かの依頼をする

実際に依頼のメールを書く際の文例について、2つのパターンを見てみましょう。

<書類送付を依頼するメール文例>

件名

パンフレットご送付のお願い

本文

株式会社◯◯
●●様

はじめまして。
株式会社△△の▲▲と申します。

さて、先般、御社の新製品「■■」についてのプレスリリースを拝見いたしました。
興味深い製品で、我が社の製品「□□」との相性も良いのではないかと感じております。
ぜひ、詳細なスペックを拝見いたしたく存じますので、お手数をおかけいたしますが、
パンフレットのご送付をお願いできますでしょうか。

誠に勝手ながら、✕月✕日の社内会議で利用を検討したく思いますので、
それまでにお送りいただければ幸いに存じます。
ご多用中のところ大変申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

このメールは、「名乗り」「依頼した理由」「依頼内容」「締切」で構成されています。

また、最後に相手を気遣う文面を入れることで、より丁寧さを出した文面となっています。

<アポイントの依頼をするメール文例>

件名

お打ち合わせ日程の件

本文

株式会社◯◯
●●様

いつも大変お世話になっております。
株式会社△△の▲▲です。

昨日、お電話でご相談いたしました件について、
一度直接お打ち合わせをしたく存じます。
ご都合のよろしい日時をご指定いただけましたら、その時間にお伺いいたします。
今月中にお時間をいただける日はございますでしょうか。
恐れ入りますが、2~3の候補を挙げていただけましたら幸いに存じます。

お忙しいところ大変申し訳ありませんが、どうぞよろしくお願いいたします。

日程調整が必要な打ち合わせの依頼では、相手に候補を出してもらうのが一般的なやり方です。

ただし、こちらの都合がつく日が数日しかないという場合は、その旨を書き添えて、候補の中から選んでもらうとやりとりがスムーズです。

メールを書いたら見直すことが大切

大切な相手へのメールは、書いた後、少し時間を置いて、読み返してから送りましょう。そうすれば、客観的に書いた文面をチェックすることができます。

丁寧な言葉遣いと相手への気遣いを忘れないようにすれば、自然と不快感を抱かせないメールが書けるようになるはずです。

監修:上田由佳子(うえだゆかこ)

NPO法人日本サービスマナー協会認定マナー講師。
日本料理店や大手和食割烹居酒屋チェーンでの勤務、ショットバーの経営といった実務経験に基づき、スタッフとお客様の両方に寄り添ったマナー研修を心掛けている。縁を大切に、笑顔あふれるおもてなしができる接客マナーをはじめ、ビジネスマナー、電話応対マナーなどが専門。